Journey – After All These Years (紹介&和訳)

今回ご紹介するのは、ジャーニーの「After All These Years」です。

After All These Years (2008)

歌詞&和訳

A faded wedding photograph
You and me in our first dance
Our eyes are closed
We’re lost in one sweet embrace
Since those days the world has changed
But our love remains the same
God knows we’ve had our share of saving grace

And I’m proud of all the blessings you have given me
The mountains we have climbed to get this far
You learn to take the laughter with the tears
After all these years

You make it feel brand new
After the fires that we’ve walked thru
Against the odds we never lost our faith
In a house we’ve made our own
Where our children all have grown
Precious moments time can not erase

Make a livin’ up and down the gypsy highway
Seasons that we’ve had to share apart
Somehow in my heart I always keep you near
After all these years

After all these years
You stood by me
The days and nights that I was gone
After all these years
You sacrificed, believed in me
And you stood strong
Cause with our love there’s nothing left to fear
After all these years

色褪せた結婚式の写真
君と俺の初めてのダンス
俺たちの目は閉じられて
甘い抱擁に夢心地だった
世界はあの頃と変わったけれど
俺たちの愛は同じままだ
神様も俺たちが助けあってきたと知っている

俺は君が与えてくれた祝福を誇りに思うよ
こんな遠くに来るために登った山々のことを
君は涙を浮かべながらも、笑えるようになるさ
月日を重ねたあとに

君はすっかり鮮やかに感じさせる
俺たちがとおり抜けた炎のあとに
困難に遭っても、信念を失わなかった
家の中には自分たちで作りあげたんだ
子供らが健やかに育っていく場所を
大切な瞬間を消し去ることはできない

ハイウェイを上り下りするような暮らしをして
離れて共有しなければならない季節もあった
心の中ではいつも君を近くに保っていたよ
月日を重ねたあとに

月日を重ねたあとに
君は俺のそばに立っていた
俺が過ごした幾つもの昼夜
月日を重ねたあとに
君は犠牲を払っても、俺を信じてくれた
そして、力強く立っていたんだ
俺たちの愛があれば、恐れるものはないから
月日を重ねたあとに

ひとこと

「After All These Years」は、アメリカのロックバンドであるジャーニーが2008年にリリースしたアルバム『Revelation』の収録曲です。同作はジャーニーとしては13枚目のアルバムであり、低迷していたジャーニーを再起させ、現在まで支えることとなるアーネル・ピネダ(Vo.)を迎えて制作された初めての作品でした。

Journey – Revelation (2008)

ピネダは、ジャーニーの黄金期を支えたスティーヴ・ペリー(Vo.)とそっくりな声質を持っています。そうしたピネダの持ち味をアピールするためでしょう、この『Revelation』は [①新曲を収録したディスク] & [②ジャーニーの代表曲をピネダのヴォーカルで再録したディスク] の2枚組となっています。知らなければペリーと判別できない声で、往年の名曲を歌いこなすピネダのパフォーマンスは文句なしに素晴らしい。楽曲によっては「ペリーよりも伸びやかで安定している」と思わされるほどです。

そんなセルフカヴァーに目を取られがちですが、このアルバムのために制作された新曲もなかなかのもの。代表として挙げられるのが、 過去の名曲「Open Arms」にも似た雰囲気を持つラヴ・バラード「After All These Years」です。ニール・ショーン(Gt.)の奏でる美しいフレーズに導かれて流れ出すピネダの歌声は、曲の序盤では歌詞を一言ずつ噛みしめるかのようで、落ち着きと説得力を感じさせます。しかし、中盤の「After all these years, you stood by me…」と歌うあたりでは、すっかり情熱的な音色に変貌しています。

歌詞を読めば分かるとおり、この曲の主旨は「人生を共にしたパートナーに感謝を捧げる」というもの。いわば大人の恋愛といった趣きですが、想いが枯れたわけではないようで、むしろ、ピネダの力強い歌唱はいまなおパートナーに対して深い愛情や熱情を抱いていることを感じさせます。声の硬軟を自在に操り、恋愛の機微を巧みに表現していると言えるでしょう。

ピネダは『Revelation』において、ストレートで爽やかな「Never Walk Away」や、恋を失う絶望に苦しむ「Where Did I Lose Your Love」といった楽曲でも白眉のパフォーマンスを披露していますが、どうやら同作は2017年頃に廃盤になっている模様。こんな名作がなにゆえ10年足らずで廃盤になるのか理解に苦しむ!中古盤は流通しているようなので、機会があればぜひともご一聴ください。

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