今年の釣りはじめを…ということで、1月12日(土)に釣りに行ってきました。狙うはロックフィッシュ(カサゴ・メバル)、ポイントは伊予港(愛媛県伊予市灘町)。過去にワームでぼちぼち良型のカサゴが釣れたポイントです。
昼過ぎまで雨が降っていたので、16時に現地着と遅いスタートになりました。防波堤には、エサ釣りをしている高校生が数人、ルアーマンが1人。高校生はキャッキャと楽しそうで、ルアーマンは外海へ向けてテトラポッドからワームを投げていますが、さほど釣れている様子はありません。
「こりゃ期待薄かな…」と思いつつ、内海の波止際に仕掛け(胴突き枝針+生オキアミ)を落とすと、竿先にピクピクと反応が。引き上げるとエサがかじられていましたが、複数の噛み跡があったため、エサ取り(小魚)によるものと判断。波止際を移動しながら探りますが、同じようなアタリしかありません。
とりあえずエサ取りでも釣ってみようと、エサを付けて落とす→エサを取られる→エサを付けて落とす という行為を繰り返していると、ググッとラインが引き込まれました。巻き上げてみると、10cmほどのスズメダイのお腹に針が引っ掛かっています。かわいらしい魚ですが、すぐに針を外して海に返しました。
気を取り直して再度仕掛けを落とすと、少し大きめの反応が。今度はクジメ(アイナメの仲間)が釣れました。
サイズは20cmほどとまあまあですが、過去に食べたクジメは磯臭さが強く、好きな食味ではない印象があるためリリースしました。同科同属のアイナメとは尾鰭の形(アイナメは三角形、クジメは扇形)で見分けることができますね。
その後はエサ取りによるアタリはあるものの、何も釣れない時間が続きます。既に日も落ち、寒さも厳しくなり、干潮のため水位も下がっていました。「こりゃもうダメかな」と思い始めた頃、再び竿先が引き込まれます。巻いてみるとスズメダイやクジメとは違う感触で、姿を現したのは15cmほどのカサゴでした。
諦めかけたところへの本命に喜びつつも「もう少し先輩を連れてきてくれまいか」と頼みつつリリース。釣れた魚は食べる主義ですが、根魚の成長は遅いと言いますし、このサイズでは何の料理にするにも物足りない感があります。
しかし、このカサゴ登場を契機として、状況は一変。以降は仕掛けを落とせば即座にカサゴが食ってくるという、完全な入れ食い状態となります。時にはメバルも混じりつつ、だいたい20匹ほど釣ったでしょうか。
とはいえ、大半は15cmほどのリリースサイズなので海に帰します。せっかくなので20cm弱のカサゴ2匹を持ち帰ることにしましたが「もう少し大きいのが釣れれば、素晴らしい釣りはじめになるのだが」と欲をかいてしまいます。そんな私の驕りを見透かすかのように、直後に根掛かりが頻発し、準備した仕掛けは最後の1つに。周囲もどんどん暗くなり、ライトを持っていなかったため、釣りが継続困難になってしまいました。
「こりゃもう退き際だな」と考えて撤収準備を始めたとき、強いアタリがありました。これまでと同じぐらいのファイトを想定しつつ巻いてみると、リールのドラグ(魚の強い引きによる負荷を逃がす機能)がギリギリと音を立てるではありませんか。慌てながら巻き上げ、携帯のライトで防波堤を照らすと、この日最大のカサゴ(22cm)が横たわっていました。
ドラマティックなことに、釣り上げた瞬間、 このカサゴの口元で仕掛けがプツリと切れ、釣りを続けられない状況に。想像が過ぎるかもしれませんが、まるで海が「もう満足したでしょう」と言っているかのような…神妙な気分になりながら帰途につきました。
持ち帰ったカサゴは、大きいものは刺身に、小さいものは味噌汁(野菜は大根とネギ)にしていただきました。
刺身はプリプリとして甘みがあり、適度な歯応えが心地よく、ポン酢で食べるとハギのような味わい。白身魚なので強烈な風味があるわけではありませんが、噛んでいると確かなうまみを感じます。味噌汁は上品なダシが出ており、火を通したカサゴの身はほろほろと柔らかく、赤味噌と最高のマッチング。どちらも非常な美味でした。
総じて、私のような拙いアングラーにはもったいない最高の釣りはじめでした。釣りを終える際のドラマティックな出来事も印象的であり、釣れてくれた魚達には感謝の念が湧きます。普段はあまり釣れないので心配ないと思いますが、今年もマナーを保って釣りを楽しんでいきたいと思います。
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